美学会

北海道は札幌、10月6,7,8日の美学会全国大会で発表してきました。結局、原爆写真論、写真集論、東松照明論という三つの視座が散発的だったところが致命的な欠陥。反省点は数多くあれ、沢山の人に聞いていただいて感想をもらえたのは、うれしかった。反省の結果は発表で示すしかないのです。
発表と言うこともあって、あまり北海道的なことはあまり出来なかったけれど、とりあえずスープ・カレーは食べた。スープ・カレーの楽しみ方は、ラーメンの楽しみ方と似ているように感じた。ラーメンを楽しむ人というのは、今食べているそのいっぱいを味わっているのではなく、おそらく、これまで食べてきた他のラーメンとの差異を楽しんでいるのだろう。何か一つにこだわり食べ歩くとはそういうこと。そして供給者側もそれを意識しているから、いかに自分の店が他と異なるのかを示そうとする。そのような差異化のダイナミズムの外側から観光的に足を踏み込むとちょっとした疎外感を感じなくも無い。
あとは、モエレ沼公園へ。レンタサイクルで小雨降る肌寒い公園内を駆け回ってきた。時間も無く全体像をつかむには至らなかったけれど、なかなか面白い公園だった。まさに山形のやまだったり、四角形の草地であったり、正円に並んだ木々だったり、全体的に幾何学的に構成されていて、普段何気なく口にしている自然という言葉がいかに不自然かを示唆しているような公園だった。

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