サーキュレーション

Practices of Looking: An Introduction to Visual Culture

Practices of Looking: An Introduction to Visual Culture


現在におけるイメージの流通はどうなっているのかを冒頭部をざっと。イメージは、生産・消費されるだけではなく、文化の内部で、あるいは文化の協会を超越し流通する。

  • globalizationグローバリゼーション
  • convergence:異なる物事が、徐々に均質化していくこと。連携・融合。
  • synergy協力・相乗効果

文化的、技術的、経済的活動における世界規模化。そのような中、以前からの個別のメディア産業や技術が融合(convergence)することで、人々は地球規模でメディアを統合することが可能になった。以前はテクストのみを扱えたパソコンが、いまやイメージや音や動画をテクストと同列扱うことが出来るようになっていった。
1990年代には、印刷メディア、テレビやラジオ、音楽産業によるメディア・コングロマリットが成長することで、力を拡大し、文化的実践の影響に協調していった。このことが協力関係・相乗効果(synergy)を生み出し、そこでは、番組編成、商品作成、分配は、世界へ向けて販売しようという団体における単一の目的に応じて、全て同じ方向を向くようになる。
そこにインターネット環境の整備というモメントが重なり合うと、あらゆるコンテンツがインターネットを介して、国境を超えて容易に流通することになる。視覚文化は元来、言語の差異やリテラシーの程度を気にしないものだったゆえに、このようなグローバリゼーションの環境において鍵となる。どのようにイメージが流通し、地球規模の情報経済に対してどのような役割を果たしているのかを理解することは、21世紀の視覚の実践を理解することなのだ。言語や国境を越える、グローバリゼーションは、マクルーハンの言う、メディアに基づく地球村の現実化であるというのが、一般的な見解である。しかし、それは実際にはビジネスの新たな道具となりうるのでは?という感じ。

巨大メディアの逆説―娯楽も報道もつまらなくなっている理由

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