日豪写真シンポ

その前日25日には、シンポジウム、「日豪交流年2006記念シンポジウム デジタル時代の写真/映像の課題」を聞きに大阪電気通信大学へ。オーストラリアの現代写真と言われてもピンと来なかったのだけれども、非常にたくさんの作品を見せていただけたのは良かった。惜しむらくは、メインイベントとも言えるパネルディスカッションが時間の関係上、非常に中途半端に終わってしまったのが残念。ただ、気になったのはオーストラリア写真センタ館長のアレスダー・フォスター氏の写真の語り方。ジェンダー、エスニシティ、ポストコロニアル、サブカルチャー云々、といった欧米圏における批評言語が先にあり、それを対象に当てはめていくと言うスタンスにこだわっておられたようだ。それゆえ、コンセプトよりもそのイメージの機知性や妙技を前面に押し出し紹介された、日本の(関西の)写真家による作品については沈黙せざるを得ない。むしろ、誤解であってもそこから生じる解釈の差異から対話を紡ぎあげていったほうが、意義があったのではないだろうか。