映像学会

昨日ですが、映像学会全国大会(於:関西学院大学)に行ってきた。

  • 「『岩波写真文庫』における名取洋之助の編集について」
  • ポストモダン期のロマン=フォトと、フォトジャーナリズムの系譜 -ソフィ・カル、ドゥエイン・マイケルズと、フォト・エッセイ- 」

の二本の発表を聞く。前者は名取洋之助岩波写真文庫においてどのような編集理念を持っていたのかというもの。名取を焦点化するよりも、もうちょっと岩波写真文庫の面白さを伝えて欲しかったというのが個人的な感想。発表を聞いていると、岩波写真文庫は、名取洋之助の仕事というよりも、ある種の啓蒙的な装置として働いていたようだし、そこらへんを取り上げてみると面白いかもしれない。つまり、どういうトピックを取り上げていたのか、という内容に目を向けるとか。特に「写真」という巻とか、組写真で写真を語っているわけだし、どうやってるのか気になる。ちなみに「写真」の次の巻は「レンズ」だった*1。あと、「心理学」という巻があるということだけれども、どういう内容をどうやって視覚化しているのだろうか。
後者の発表は、こちらもテクストと写真について。ロマンフォトを軸に、写真とテクストの変遷を、グラフ雑誌からマイケルズや、カロの「作品」へと繋いでいくもの。結局は、よく聞くような作品解釈に落ち着いてしまっているような気がした。発表者がどういうふうにその作品を解釈しているのか、という点が希薄だったのが残念。

*1:http://www.toranokobunko.com/iwanami1.html

霧の中の風景


これに入ってる『霧の中の風景』を図書館で見る。凄かった。ちょっと個人的にテオ・アンゲロプロス月間にしようか。物語のディテールは軽視されており、御伽噺のよう。話は単純で、幼い姉弟が、「父」を求めて旅をする。全体的に曇天、雨、雪のシーンが多く、台詞の少なさを補う饒舌さで、希望や絶望や怒りや悲しみを伝えてくる。けれどもワンシーン、突き抜けるような青空のシーンがある。その青空をヘリコプターでつるされた巨大な手が飛んでいくシーンは、凄い。意味はわからないし、理解も出来ない。ただただやられた。

視文研

第三回視聴覚文化研究会

日時:2006年6月24日(土) 14:00〜16:30
会場:同志社大学(今出川キャンパス)明徳館3Fメディア教室
発表時間:14:00〜15:00、15:15〜16;15
発表者及び発表タイトル:

景山聡之(神戸大学大学院)
  • 「映画の音・言葉・音楽―ヒッチコック『知りすぎていた男』の音 声分析」
秋吉康晴(神戸大学大学院)
  • 「民謡の場所とは何処か−正調安来節保存会に関する考察」

会場となる明徳館3階メディア教室に入るには、学内関係者のキーカードが必要ですので、参加される方は13時50分ごろ明徳館入り口にお越しください。

  • アクセスマップ

http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_access.html

  • キャンパスマップ

http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_campus.html