何故蛾なのか。

モスラの精神史 (講談社現代新書)

モスラの精神史 (講談社現代新書)


息抜きもかねて購入。1961年に公開された映画「モスラ」について、何故蛾であったのかとか、何故南からなのかとか東京タワー(原作は国会議事堂)に繭を作ったのかを時代的なコンテクストを丹念に追いながら分析している。自分の研究領域と時代的に重なるところがあるので、当時の雰囲気とかがわかって面白い。南から来るという点等からキング・コングとの類似が指摘されるけれども、キング・コングの背景にはドキュメンタリー映画が潜んでいる。監督は各地を撮影していたドキュメンタリー映画監督だった。昨年か、バイトの後輩でありTAで担当していた四回生ゼミの一員であった人がキング・コングの新旧版を比較して卒論を書いていた。一度、そこらへんを丹念に調べてみよう。