少女地獄極楽少女

なかなかいかめしいタイトルですが、現在丸亀市稲熊弦一郎現代美術館で開催されているやなぎみわの展覧会のタイトルです。

やなぎみわはCGを用いた写真作品で国内はもちろんのことグッゲンハイム・ベルリン美術館の個展開催など海外でも広く活躍する美術作家です。2000年に始まった「My Grandmothers」シリーズでは、モデルたちが自らの50年後の理想の"老婆"像に扮した姿を、特殊メイクやCGが用いられて制作されています。虚構の世界でありながらも、50年後という時間設定を経て強固なリアルの世界へと還元された作品はいずれも高い評価を得ています。地元在住者がモデルとなった理想の「おばあちゃん」たちや新作も展示される本展は、日本の公立美術館では初の大規模個展です。

僕は行けなかったので、行ってきた友人に図録を購入してきてもらいました。今日受け取ったのですが、なかなかよい感じの図録です。丁寧に愛情を持って作られている印象を受けます。内容としては「My Grandmothers」から最新作の「寓話」シリーズまで。少女と老婆が主な主題となって構成されています。