マトリックスレボリューションズ

初日みてきました。『マトリックスレボリューションズ』舞台挨拶生放送付き。僕の評価としては、『レボリューション』単体では星五つ。三部作の最終章としては星三つ。といったところでしょうか。前作と比較してアクションシーンの減少に対する不満が色々な映画サイトなどで見受けられましたが、実際のところマトリックスシリーズが画期的なのは、アクションといういわゆる娯楽的要素と、ボードリヤールなどの哲学・思想を下敷きにした思考的要素を両立させ融合させたところにあると僕は思います。それゆえアクション云々でこの映画(三作品)を語ることは方手落ちも良いところではないでしょうか。
『レボリューションズ』という映画そのものは、ザイオンにおけるセンティネルとの戦闘や、スミスとネオの最終対決など見ごたえがある映画です。詳しくはネタバレになるので書けないですが、映像体験としては中々興味深いものが前作よりも個人的には多い映画です。余談ですが、実写版ドラゴンボールがハリウッドで計画されてますが、レボリューションでかなりの部分達成されてしまってます。実写版DB作る人は大変だろうなぁ。閑話休題。
で、三部作の最終章として考えた場合、かなり無理をしているといった印象を受けました。恐らくまだまだ語りたい部分は彼らには遭ったのでしょうが、様々なしがらみがあったのでしょう。何かしらの形で補完して欲しい限りです。結局モニカ・ベルッチは何だったんだ。セリフ一言ですし。DVDでディレクターズカット版を出して欲しい限りです。リローデッドであれだけ哲学的隠喩に複雑さを加味したにも関わらず、それらはあまりに享楽的な解決に結局落ち着いてしまっているのです。もしかしたらコチラがかってに盛り上がって想像を膨らましていただけだったのかもしれないのですが。
リローデッドの感想で僕はこう書きました。

「マトリックス」において見事な踏切を見せ、「リローデッド」で空高く舞い上がり華麗な展開をやや強引でありながらも見せたこのシリーズが、見事な着地を決めることができるかどうかは、最終章、「レボリューションズ」にかかっているのは言うまでもない。

結局のところ着地は成功したけれども、それまでに空中において見せた展開の延長としてみたところ期待に添えるものではなかった。

余談。
上映前のイベント@新宿(生中継)で戸田奈津子がいつに無く張り切っていたのが無性におもしろかったのと、彼女のアップが写った際に隣に座ってた外人が大爆笑していたのが印象的。