澤田知子

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今日の「報道ステーション」で澤田知子さんの個展が特集されていた。これといって特集に目新しいことはなく、単なる紹介程度のものだったのだけど、検索で「澤田知子」から飛んでくる人がこのちょっとした時間にも数件あった。やはりテレビの情報流通は凄いなぁ。と再確認。この特集で古館一郎が、「(服装、髪型を幾度も替えて街角の証明写真で撮った400枚の写真、「ID400」を見て、)自分のアイデンティティの確立が出来ない人が多い中で、澤田さんはどんなアイデンティティでも持ちうる」というような内容(ウル覚え)の発言をしていた。どんなアイデンティティにも成り得ると言うことは、確立したアイデンティティを持っていないということ。澤田さんが自らのコンプレックスを出発点として作品制作をはじめたと言う話は有名な話だと思います。しかし、彼女の作品が魅力を持つのは、そういった作家論的な話に由来するようなものではなく、一見して多種多様な様相を見せる彼女のポートレイト写真が実際には同じ一人の女性であるという、ある種のせめぎあいにこそあるのではないかと、思う次第です。