『フリーダ』

以前の日記で僕が書いた感想。

メキシコの女流画家、フリーダ・カーロサルマ・ハエック演じるフリーダの言葉を借りるのならば、その人生には大事故が二つあった。一つは、18歳の時に遭った事故。そして、著名な壁画画家ディエゴ・リベラとの結婚生活である。この作品が語るのは、画家としてではなく、あくまでも一人の女性としてのフリーダだ。極めて鮮やかな色彩は彼女の心情をまるで代弁するかのようにあまりに雄弁に見るものの心に語りかけてくる。フリーダの首飾りはその心境に合わせて色が変化し、所々に織り交ぜられるフリーダが描いた幾つかの絵画作品は極めて自然に物語に参入してくるのだ。言語情報に依存することのない、視覚的な表現の豊かさによって暗示的に見るものの感情を刺激するのである。

なんだかんだで今のところ一番好きな映画を尋ねられたらこれを答えています。滋賀開館と言う劇場で来月から上映すると言うことなので是非また劇場で見たいものです。先日本屋で、この映画のヴィジュアルブックを見つけてひとりでおおはしゃぎしていたのですが、3000円もしたので一先ず断念。