絵画バブル

ニューヨークの秋の競売が過熱し、落札総額が1シーズンとして初めて10億ドルを突破、一気に約13億ドル(約1530億円)に達した。ジャパンマネー流入も一因になった1980年代後半の「絵画バブル」をはるかにしのぐ空前の活況となっている。競売商クリスティーズが15日夜行った競売では、抽象表現主義の旗手だったオランダ出身の画家ウィレム・デ・クーニング(1904〜97年)の「無題XXV」(77年)が2710万ドル(約32億円)で落札。第2次世界大戦後の絵画として最高額を記録した。 また、米国のアンディ・ウォーホルが描いた毛沢東の肖像も競り落とされたが、競売商の手数料も含めた最終落札額は1740万ドル(約20億円)に達し、ウォーホルの作品では過去最高になった。これに先立つ8日の競売では落札総額が4億9000万ドル(約580億円)を超え、1日当たりの記録を一気に倍近くにまで更新した。

何故に今、デ・クーニングなんだろう?どういう人が買ったのかはわからないけど、美術館ではなく「芸術作品」を求める人というのは、その作品というよりも、それを所有する自分を購入するわけだろう。自らを権威付けするために購入する作品としての抽象表現主義。恐らく、「新しく」て「所有・(装飾として)展示可能」で「権威」がある「芸術作品」という条件から最大公約数的に算出されるのが抽象表現主義絵画なんだと思う。あと、「デカイ」とか。何となくグルスキーの作品を購入するノリと同じな気がする。