William Eggleston

学会後、id:tatsuya_i氏と食事。William Egglestonの写真集を見せてもらう。

William Eggleston: The Hasselblad Award 1998

William Eggleston: The Hasselblad Award 1998


これかな?重要なのは、当たり前だけれど色の発見だと思う。それは「白」という色と「黒」という色の発見と言える。それは南部というコンテクストに位置づける時、重層性を帯びてくる。良くも悪くも、白黒写真は、白人黒人の対立構造を抽出する。けれどもカラー写真ではそう単純にはいかない。また、もう一つのキーワードは「移動」と「停止」という対立も挙げられる。可動的なものと固定されたものという対立構造が、見て取れる。
William Eggleston's Guide

William Eggleston's Guide


の冒頭に収録されている写真は、氏いわく「白い玄関の写真」だそうだ。つまり、白という色の発見と、玄関という場所の意味、すなわち、移動の終焉=停止であり、移動の開始という両義性を持つ場所とが結びついている写真と考える。それがどう結びついていているのかと、その必然性は以降の写真とかから読み取られうるのだろうけど。
初めてじっくり見たのだけれど、面白い作家だと思う。モノクロでは撮影不可能なもの――炎の赤とか、赤毛の姉ちゃんとか――とかもあるから、対モノクロ写真としてもまだまだ読めそう。