Body and the Lens

id:mika_kobayashiさんがレクチャーを開催されるので告知です。13日は僕も参加させていただきます。以降のレクチャーも時間が合えば毎回参加させていただく予定です。

開催要項

シリーズ・レクチャーの概要

Body and the Lens 体を撮る/体を見る
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「あなたにとって一番大切なものは?」と問われたら、「自分の身体」と確信を持って答えるだろう、と思う。とはいえ、自分自身の身体をどのように捉えているのか、と問われると、その確信は覚束ない感覚に置き換えられてしまう。誰であっても、他者に見られているようには、自分自身の身体を見ることはできない。身体を写した写真──それが自分の身体を写したものではなくとも──の中には、その覚束ない感覚に働きかけたり、意識していなかったことに気づかせてくれたり、それまでに持っていた考え方に揺さぶりをかけてきたりするものがある。写真を通して見知らぬ誰かの身体を眼にすることで、その人のことについて思いを廻らせたりすることもあれば、自分自身の身体のことを振り返って考えたりすることもある。身体を撮る/見る視点の多様性を探ることで、自分のそして他者の身体への想像力を膨らませてみたい。

第一回目の概要

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2006年5月13日 手の仕草が伝えること

手は、体の中で一番よく動かしている部位であると同時に、見たり見られたりしてもいる部位である、と言えるでしょう。私たちが無意識のうちに行っているような手の仕草は、その時々の意志や感情を伝えるものとして読みとられていたりもします。手を写した写真の中には、見る人にさまざまなことを連想させたり、感情や欲望を喚起したりする力を持つものがあります。広告写真や報道写真、ポートレート写真、科学写真などさまざまな目的のために撮影された「手の写真」を通して、手という部位に向けられている視線のあり方や、手の仕草が伝えることについて考えてみましょう。
〜はじめに〜
広告写真やファッション写真、報道写真などのような印刷媒体に掲載されている写真の中でも、身近なスナップ写真の中でも、写っている手の仕草に注視してみると、微妙なニュアンスを感じ取ったり、撮影された前後の状況を思い描いてみたりすることができます。また、その写真の読み取り方には、性差やジェスチャーに関わる文化・地域的な価値観が大きく作用しています。手を写した写真を注視し、そこから受ける印象がどのようにして作り出されているのかということを考えることによって、「身体」と「写真」の見方を拡げる手がかりを見つけていきます。