閉館

お知らせ : 京都新聞

東宝は4日までに、京都市内の直営映画館のうち、繁華街にある「京都スカラ座」「京都宝塚劇場」「京極東宝劇場」(3スクリーン)の3館の閉館を決めた。設備が時代に即さなくなったのが、主な理由。昭和初期の1935年に開館、GHQ(連合国軍総司令部)の接収などを経て、多くの映画ファンを楽しませてきた、京都・河原町の顔が役割を終える。

ということ。ご存知の方はご存知であろうが、僕のバイト先、東宝京都ブロック。どこまで詳細を書いてよいのかわからから書かないけれども、公式の発表ではないらしい。がしかし、閉館へ向けて動いているのは事実なようだ。結局僕はここで5年間アルバイトとして働かせていただいているのだけれど、70年と言う歴史を持つこの劇場にとって見ればわずかな期間です。先日勤務中、一人のご老人のお客様と雑談していたのだけれど、氏は幼少のころ開館間もないこの劇場に入り浸っていたらしい。うちの両親は結婚前この映画館に足を運んだらしい。凄いところで働いているのだと感じることは多い。
確かに設備は決して誇れるものではない。内部は入り組んでいて、信じられないところに信じられないような空間が広がっていたりして、5年働いていてもわからない箇所は少なくない。
設備もさることながら、労働そのものであったり、人との出会いから学んだことは多い。常時80人以上のアルバイトを抱えていることもあり、そして入れ替わりもしばしばある。実際に計算したわけではないが、数百人の人とアルバイトとして関わってきたことになる。id:haikaragurui嬢を初めとして本当に貴重な出会いもあれば、あまり親しくなれなかった方も多い。姉妹で一緒に働いている方々もいれば、中には病気で若くして他界した人もいる。今は立場的にトップに立っているけれども、かつては当然下っ端で諸先輩方から色々起こられたりしながら教えていただいた。恥ずかしげも無く言うけれども、将来学生時代を振り返ったときこのバイトで過ごした時間は価値あるものとして思い出されるだろう。
といっても来年の三月には引退するわけで、あと半年はお世話になる。けれども、この半年は大げさであるかもしれないけど、70年の締めくくりでもありうるわけで、妙に責任を感じたりする。
いつに無く感傷的になってしまい飲めない酒を飲んだりしながらだらだら書いてみた。あえて消さないでアップする。